進行性網膜萎縮症 but101.gif (2794 バイト)
 
進行性網膜萎縮症とは、桿体または錐体が変形や異形成を起こす事に
よって網膜が変性する病気です。遺伝性の疾患とされています。
実際に網膜は、萎縮をして行くわけではなく、変性を起こして行くもので、
最近ではGPRAと呼ばれています。
網膜の変性が続き最終的には失明をしてしまいます。現在、治療方法は
ないために、発症→失明の経過をたどる事は必至とされています。

★発生のパターン

 1)早期に発現し、急速に進行の見られるもの
 2)早期に発現するが、ゆっくり進行するもの
 3)遅くに発現し、ゆっくり進行するもの
  上記の3つの進行パターンがあるといわれています。

 Retriever種は比較的遅く発現し、ゆっくりと進行する、3)のパターンが
 多く見られます。(2歳以上に発現、4歳以上で失明)。
 逆にそれが災いとなり、発見が遅れたためにキャリアを交配に使って
 しまう、ケースが多くみられ、最近問題になっています。

★症状

 夜盲によって、暗いところで物にぶつかったり、夜の散歩をいやがったり
 するようになります。
 タペタムの反射亢進・網膜血管の狭細化などに伴い、眼の反射が強く
 なります。暗いところでは、緑がかった反射が見られたりします。

★診断

 暗いところでの運動状態のチェックや、タペタムの反射亢進などを確認
 します。さらに、網膜血管の狭細化などを確認して網膜の状態を確認
 して行きます。
 最終的には、ERG(網膜電位図)による検査で確定的な診断を下します。

★遺伝について

 最近では、DNA鑑定でキャリアであるか否かは解かるようになりました。
 これが普及してくれば、進行性網膜萎縮症はRetrieverにはない病気に
 なることと、信じます。


 発症の確率について

    

   進行性網膜萎縮症発症の確率表
  (資料提供 LRCJ)
★タペタムについて

 犬の目には、タペタム領域(ネコにもあります)というものがあります。
 これは、網膜の外側にある反射版と考えてください。
 犬や、ネコが暗いところでも良く物が見えるのは、このタペタム領域の
 おかげなんです。
 目から入った光は一度網膜を通過したのち、このタペタムで反射されて
 もう一度網膜に戻ると言う事をしてより詳しい物体の判断を行います。

★写真を撮ると眼が反射しますが…。

 ストロボ撮影をした時に、人の眼の部分が赤く光ることがあります。
 これを赤目現象と言います。
 これは、突然強力な光を目が受けたために、瞳孔の反応が遅れ小さ
 くなれなかった為に、網膜部分に大量の光が入り、網膜の色(赤)を写
 しこむ現象です。

 夜行性である動物は、比較的色を感じる網膜の細胞は少なく、むしろ
 白黒を判断する細胞が多く、よりコントラストをはっきりさせるように
 できています。フルカラーの人間よりも網膜の血管量は少ないですから
 ストロボによる写真撮影で、人間の赤目現象のように写る事は少なく
 むしろ、このタペタムの影響で乱反射を起こしていろんな色に写る事に
 なります。

 したがってストロボ撮影でいろいろな色の眼に写ったからと言って、一
 概にPRAであるとは言えません。

★網膜が萎縮すると??
 
 網膜は、タペタムの内側にありますから網膜が萎縮してくると、自ずと
 タペタムが全面に出やすくなります。
 これを、タペタムの反射亢進と言います。

 タペタムという鏡をさえぎるようにしてあった、網膜のカーテンを開けた
 ような感じでしょうか…。したがって、反射が今までより多くなると言う事
 です。
 
 妙に暗いところでも、眼が良く光るなと思うようになってきたら要注意
 です。

 

てんかん
 
てんかんとは、原因不明の痙攣の発作を繰り返す病気です。
痙攣発作の要因は様々なため、てんかんであるかどうかの、判断には
多少の時間がかかるようです。

最近では、癲癇(こんな難しい字です)を起こすRetrieverの話しを良く耳に
するようになりました。
癲癇、自体がまだ解明されていない部分が多く、かなりなぞの多い病気
ではあります。

シェパードなどでは、以前から遺伝的要因が高いと言われて来ましたが、
最近ではRetrieverのそれも、遺伝的要因があるのではないかと示唆され
始めています。

発作の前兆は、なかなか解かりにくいのですが、徐々に解かるように
なってくるといいます。
暗いところに入りたがったりなどの前兆が感じられるそうです。

発作の時は、静かに見守ってやる事が一番だといわれます。
更には、倒れたりしたときに起こる二次的な怪我などにも十分気を使って
やる必要があります。

とにかく、まだまだ未知の部分が多く、今後の解明に期待が持たれる
病気です。

癲癇と診断された犬は、繁殖には使用するべきではないでしょう。

 

大動脈狭窄症
 
大動脈狭窄症は、左室の流出路の狭窄によっておこる疾患です。
最も多いのは、弁下性大動脈狭窄でこれは、大動脈の弁の直下に繊維
組織が形成されて狭窄をおこすものです。

狭窄がおこる事によって、左心室に一定以上の負荷がかかるようになり
そのため、心肥大をひきおこします。
心肥大に伴う拡張不全が原因となり、血流低下や、不整脈をおこしやすく
なります。
血流低下や、心肥大がひどくなると、突然死する危険性も十分にあります。
日頃からの健康診断を十分に行ってください。

診断は、聴診や、心電図、X線写真などで行います。

内科的な治療方法はあまり効果をあげていない事もあり、外科的手術が
必要となりますが、手術自体が大変困難なため、専門の獣医師に相談
する事が必要だと思われます。

ジャーマン・シェパード、ボクサー、ニューファンドランドなどの大型犬に多い
遺伝疾患とされていますが、最近では、ゴールデン・レトリーバーでの発症
もかなり多くなってきています。

この病気を持つ犬は繁殖に使用してはいけません。

 

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