野生動物・植物その他、生命のすべてには、自然界における淘汰があり
ます。強いものが生き残り、その種を後世に伝えて行きます。生き残った
者だけが、その種を後世に伝える資格を得ることができます。
人間は助け合うことによって自然淘汰を克服して生きています。ある意味
自然に逆らうことかも知れませんが、私はこれはすばらしい事であるとも
思っています。
犬も、野生動物であった狼の時代は、類に漏れずこの自然淘汰の中で
生きていました。種の保存の本能は、より強く堅強な固体を後世に残す
ために働き、交配する相手を探していた事だと思います。
しかしながら、人間と共存することになった犬たちは、その種の保存の
本能を使うことはほとんどなくなっていますね。
私達だって、結婚する相手を探すとき、自分に足りない何かを補おうと
するような相手を探すこともありますよね。しかしながら、完全にその生活
自体をコントロールされた犬たちにとって、これはかなわぬ事でしょう。
私達があてがった相手との交配により妊娠・出産という道を歩むことに
なるのではないでしょうか?
と言うことは、生まれて来る、新しい命の責任って私たちにあるんじゃない
でしょうか?
命に対する責任それほど重大なものはないと思いませんか?。
自分の飼った犬はかわいいものです。時としてその欠点すら見えなくなって
しまうこともあるほどに…。
“かわいい我が子の子犬が見たい!”そう思ったことのある、雌犬の飼い
主さんは少なくはないと思います。
だけど、ちょっと待ってください…。
生まれてくる子供は、どんな子供になるのか想像できますか?
両親に遺伝性の疾患はないですか?かわいけりゃそれで良いんですか?
そうじゃないはずです。生まれてきた子犬にも幸せに生きて行く権利があ
ります。健康で生きて行けることが何よりも大切じゃないですか??。
仮に病気が発生したら、あなたは一生その子の面倒をみれますか?
新しい飼い主さんの元に行った子が病気になったら、飼い主さんは大変
ですよ。多産系の犬で10頭以上の犬たちを本当に幸せにしてくれる飼い
主さんに渡すことができますか??
いったい、どれだけの???があるんでしょう??。
我が子かわいいから、子供が見たいだけの繁殖を考える方は、まず自問
自答してください。自分の子がかわいいように、その子をもらった飼い主
さんにとっては、その子がかわいいんです。それなのに病気だったら??
仮に病気がなかったとして…じゃあ気質は???。
犬種によってさまざまな気質がありますね。皆さんも犬を飼う時に、それ
ぞれの犬種を調べて、どんな気質なのか??って考えて飼いませんか?
それは本に書いてあったり、飼っている人に聞いたり、さまざまでしょう。
でも、自分が飼った犬が、その気質ととってもかけ離れていたらどうです。
疑問に思うんじゃないでしょうか??。その犬種が持つ気質を保って行く
事も繁殖には重要な要素なんです。
まずは、犬を知って下さい。そして犬種を知ってください。
遺伝的な病気を知ってください。遺伝的な寿命を知ってください。
外観的な遺伝を知ってください。知らなくてはいけないことばかりです。
無知な繁殖がその犬種…いや、犬全体の質を低下させて行きます。
その犬種が、素敵だから飼ってみたいって思う人たちの夢まで壊してしま
う事になりはしませんか???。
私もいつかブリーダーになるかも知れません。
しかし、今は勉強するしかないと思っています。私にはすべての???を
解決できる力がありませんから…。
自分の犬を冷静に客観的に評価ができるようにもならなくてはいけないと
思います。
命を生み出すことです。やってみなけりゃ分からないでは済まされないの
ではないでしょうか?。
完璧はありえないかも知れません。しかしできることなら、限りなく完璧に
近いと思われる事をして行くことが私達に与えられた責任だと思います。
不幸の定義、幸せの定義は私にはわかりません。
しかし、たとえ一頭でも不幸な犬を減らすために、本当に真剣に取り組む
べき事、それが繁殖だと思います。
皆さんが、真に勉強され幸せな犬を繁殖していただけることを、心から
願ってやみません。 |
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