避妊・去勢 but101.gif (2794 バイト)
 
一度はこの言葉を耳にしたことのある方は少なくないと思います。
日本では、純潔種ほど避妊・去勢する比率が低いと聞きます。
これは何を物語っているのかは、皆さんの想像にお任せします。

一般的に雌が子供を産めない状態にすることを避妊と呼び、雄が子供を
作れない状態にする事を去勢と呼びます。

繁殖についてのところでも書きましたが、繁殖は大変奥の深い難しい物
です。繁殖を行うと言う事は、その子以後に引き起こしてくる変化まで全て
を予想して行くことにほかなりません。
そのための知識・経験を得る事ができず、自分の犬が本当に繁殖にふさ
わしいとの判断ができないのであれば避妊去勢をする事を、お勧め致し
ます。

これ以上、かわいそうな犬たちを作る事は止めてください。

 

目的と効果 but101.gif (2794 バイト)
 
■目的■
遺伝性疾患を持っていて、繁殖に使用した場合にその疾患を子に残す
可能性がある場合など、間違って交配してしまうことを防ぐことができます。
上記のような場合に、避妊・去勢してしまえば、飼い主の心の迷いもなく
なります。
■効果■
生殖行動に対する犬のストレスを軽減させることができます。
雌犬のシーズンは、周りの雄犬を興奮状態にさせ、その状態で交配をさ
せない事は、雄犬にとって大変なストレスになります。雌犬もシーズンに
なれば、雄犬を求める衝動は必ずあります。

性ホルモンに起因する疾病を防ぐことができます。
雄の場合は、前立腺に関する病気、精巣・睾丸に関する病気。
雌の場合は、乳腺に関する病気、子宮・卵巣に関する病気。
(子宮・卵巣全摘出の場合)

雌犬の場合は、定期的に訪れるヒートがなくなることにより、飼い主、犬
共にその時期のストレスがなくなり、活動や行動に対する制限事項が
なくなります。
雄犬の場合は、マーキングなどが減り、攻撃的な行動が少なくなります。

行動学的な効果は、個体差もあるため一概には言えませんが、このよう
な効果が認められています。

 

方法と時期 but101.gif (2794 バイト)
 
■避妊の方法■
外科的手術と、インプラントによる一時的な妊娠防止方法があります。
ここでは、外科的手術について説明します。

最近、避妊手術の主流は、子宮・卵巣全摘出手術です。以前は卵管を
結搾してしまう方法や、卵巣のみの摘出などがありました。
卵巣・子宮の全摘出による安全性は確認されていますので、どの術式に
なるのかを、確認されるようにしてください。
卵巣のみの摘出の場合、まれに子宮蓄膿症が発生する事もあると聞いて
います。

血液検査を行ったのちに、麻酔のショックやアレルギー等の確認を経て
外科手術を行います。およそ10日後に抜糸を行います。
■去勢の方法■
去勢は、雄犬の睾丸を摘出する手術を行います。雌犬に比べて楽な手術
ですが、睾丸が下がって来ていない場合などは、開腹手術になる場合も
ありますので、睾丸の様子をよく確認ください。
これは停留睾丸といい、陰嚢まで睾丸が降りてこずに鼠径部に停留する
状態です。要は、タマ袋に2つタマが入っていないって状態です。
子犬の頃には良くあるのですが、大抵の場合は成長と共に睾丸が降りて
きます。

血液検査を行ったのちに、麻酔のショックやアレルギー等の確認を経て
外科手術を行います。およそ10日後に抜糸を行います。
■避妊・去勢の時期■
アメリカではESPと言って、6週令〜16週令での避妊・去勢手術が主流に
なってきました。この背景には麻酔技術の進歩が考えられると思います。
メリットとしてESPでは、その後の問題行動も少なくなると言った報告も
ありますが、日本ではまだ一般的ではないようです。
避妊の場合は、一度目の発情が来る前に行う事によって、格段に乳腺の
疾患率が減る事から、生後5ヶ月くらいからが良いと思われます。

去勢の場合は、睾丸が落ち着いてからの方が圧倒的に手術が簡単な為
停留睾丸が見られた場合は1歳程度まで様子を見ることが多いようです。
睾丸が、落ち着いているのであれば、去勢でもESPは行えます。

 

問題点 but101.gif (2794 バイト)
 
健康体にメスを入れることになるために、飼い主の気持ちの整理がなか
なかつきません。

性的なエネルギーの消費がなくなることにより、避妊・去勢前との同カロ
リーでは摂取過多になり、肥満になりやすくなります。

大変少ないですが、手術時の麻酔ショックによる事故もあります。

インプラントによる避妊では、その副作用による病気の発生も見られます。
■インプラントとは■
黄体ホルモンを体内に入れることにより、発情を押さえる事を目的とした
避妊方法です。高齢で避妊手術に耐えられない場合や、一時的に避妊を
行い、いずれは妊娠可能な体に戻したい場合などに使用される事が多い
ようです。
帝国臓器製薬の“ジースインプラント”の使用上の注意には、以下のよう
に記載されています。(農林水産省 動物医薬品検査所 医薬品DBより)

7.本剤移植中、軽度の乳腺の発達を起すことがあります。
8.本剤移植中、ときに脱毛を起すことがあります。
9.本剤移植中、ときに子宮疾患を発症することがあります。

以上の副作用が確認されているようです。

健康な体にメスを入れて、臓器を摘出する事が動物愛護の考えに反する
とお考えの方は、インプラントによる避妊は効果的でしょう。

 

Copyright (C) 2000 annpapa All Rights Reserved.
このHPの文章、写真の無断転記を禁じます
Angel's Tail Inc.